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 秋に入りみなさんご存知の博多三大祭りのひとつ筥崎宮の放生会が開かれます。子供の頃や大人になっても、わくわくして色々な出店で遊んだ記憶があると思います。

 博多では昔から「ほうじょうや」と呼び親しんでいますが放生会とは正しくは「ほうじょうえ」と呼ぶそうです。由来については定かではないそうですが七日七夜賑わうため『え』が『や』になったとも言われているそうです。
 また、生命を慈しみ、秋の実りに感謝する祭りでもあり、この放生会は女性・子供の祭りともいえるそうなのです。現在では少なくなりましたが、女性が最も楽しみにされていたのが“放生会着物”(ほうじょうやぎもん)というそうです。晴れ着を新調して、お詣りし自慢して楽しんだそうです。7月の山笠に出た旦那が、山笠で商家の奥様のお世話になった慰労に着物を買ってあげる習慣があったためだそうです。
 この、放生会着物を着て、松原に幕を張って町内ごとや、家ごとで飲み食い騒ぎ、一日を楽しみ、子供は七〇〇軒にもおよぶ露店商で、イカ焼きやカルメラを腹一杯にたべ、見世物小屋やお化け屋敷を見物したりなどして遊んでいました。
 露店では、放生会名物の博多ちゃんぽん(ガラスで出来た音のでるおもちゃ)や新ショウガが売られ、お詣りにきた人の手には必ずと言っていいほど、その商品を握っている人がいました。昔と比べ現在は、露店商でのバナナの叩き売りや、見世物の蝦蟇の油など興業を見ることはほとんど無くなっており、腕のいい大道芸人も少なくなっているそうです。
お客との買う買わないの駆け引きも見られなくなりつつありますが、それでも、型抜きやうなぎ釣り見世物小屋などもあり駆け引きがなくとも楽しめるお祭りです。

九月の十二日~十八日まであり期間中には約三十万人以上の人々がお詣りに来るそうです。

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