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早いもので、今年も12月になりクリスマスシーズンの真っただ中。イルミネーションで街も華やぎ、いたるところでクリスマスソングが流れ、否応なしにクリスマスムードを高めてくれています。
そんなクリスマスムードをさらに盛り上げてくれるアイテムが「シャンパン」。欧米、最近では日本でもパーティーやお祝い事にかかせない飲みものになっていますよね。グラスに注ぐと、きめ細かな泡の煌めきと共に芳醇な香りが立ち昇り、その途切れることのない泡立ちが飲み手を魅了し、なんとも華やかな気分にさせてくれます。
でも、チョット待ってください!シャンパンと同じようにシュワシュワと泡がたつ飲みものでスパークリングワインというのもありますが、一見同じように見えるシャンパンとスパークリングワインでは、一体何が違うかご存知ですか?
シャンパンとは、実は地名に由来する名称で、フランスのシャンパーニュ地方で造られたスパークリングワインだけが名乗ることのできる名称なのです。ただし、その産地で造られているだけでもダメで、17世紀の末、ドン・ペリニヨンという僧侶が発明したと言われる瓶内2次発酵方式で発酵されたもので、かつフランスワイン法AOC(原産地呼称統制)に定められている栽培・醸造など、全てが厳密に行われ、最終的に品質検査を受けて合格したものだけがシャンパンと名乗ることができるのです。
ちなみに、あの有名なシャンパン「ドン・ペリニヨン(通称ドンペリ)」はこの僧侶の名前から由来するものです。
では、シャンパン以外の泡モノは全てスパークリングワインでいいのかと言うと、大雑把に言ってしまえばYesです。スパークリングワインとはシャンパンも含めた発泡性ワインの総称で、二酸化炭素による泡を特徴とし、含まれる二酸化炭素の量(泡の量)に応じて、弱発泡性ワインと強発泡性ワイン(一般的にスパークリングワインと呼ばれる)に分けられており、原産国の言語や産地・製法・ブドウ品種によりその名称も変わります。

shinohara_s_2弱発泡性ワインにはフランスのペティヤン、ドイツのパールヴァイン、イタリアのフリザンテなどがあり、二酸化炭素の含有量は強発泡性ワインの25〜50%ぐらいが通常です。
強発泡性ワインには、フランスのシャンパン、クレマン、ヴァン・ムスー。イタリアのスプマンテ、プロセッコ。ドイツのゼクト、シャウムヴァイン。スペインのカヴァ、エスプモーソ。その他地域でも良質のスパークリングワインが造られていますが、有名なところではこのあたりになります。
日本では、泡の飲み物=シャンパンと思われがちですが、シャンパンは条件をクリアしたスパークリングワインにだけ与えられる名称で、泡の飲み物=スパークリングワインの方が広義の意味では正解のようです。以上、クリスマスディナーに向けた雑学でした。皆さん素敵なクリスマスをお過ごし下さい!Merry Christmas!