私は中学時代より「高校卒業後は就職して働く」ということを頭に置き、学生生活を送っておりました。少しでも早く社会に出て人の役に立つことをしたいと思ったからです。

 無事に内定を頂き、これで晴れて社会人の仲間入りだと意気込んでおりましたが、いざ業務に携わるようになるとこれがなかなかうまくいかず、役に立つどころか足を引っ張ってばかりの毎日を送っておりました。
それでも何とか自分では頑張っていたつもりでいましたが次第に生きた心地がしなくなり、職場でも口数が減っていった頃に上司から肩を叩かれ、そのとき本当は思ってはいけないことですがどこかホッとした自分がいました。

 すっかり社会でやっていく自信がなくなり、辞めるつもりでいた私
でしたが、仕事で弊社の多の津物流センターを訪れた際に「是非!う
ちにおいでよ!!」と責任者の方に声をかけられたのをきっかけにこ
ちらでお世話になることになり、現在に至ります。
 はじめは何をするにも怯えてばかりの私でしたが、周りの方からた
くさんフォローして頂いたり、徐々に仕事を任せて頂けるようになり、
少しずつですが自信を取り戻すことができました。
 何よりも職場の皆さんが私のことを必要としてくださっているとい
うことが本当に心から嬉しく思いました。ちなみに声をかけてくださ
った責任者は今でも私にとって尊敬する上司であり、常に目標として
いる人物です。

 2018年夏、そんな私の尊敬する上司が帰宅途中に交通事故に遭い、長期離脱を余儀なくされました。
はじめに聞いたときは意識不明の重体だと言われていましたので、ただただ頭の中が真っ白になっていったのを憶えています。
 そのときより上司が担っていた業務の大半を引き受けることになりましたが、こなしていくうえで日々上司の偉大さを感じずにはいられませんでした。座っているだけでも居てもらえたらどれだけ心強いだろうかと…考えない日はありませんでした。
 しかし、今回このような経験をさせて頂いたことで日頃お世話になっているうえで良い恩返しの機会を与えられた、そう思えるようになりました。

 このかぶと塚が掲載される頃にはおそらくその上司は復職し
ていることかと思いますが、戻られたときに少しでも自分の成
長を見せることができたら良いなと思いますし、この流通セン
ターの中でもお役に立てることができれば幸いです。
 また、今回の上司の離脱に際し、大変多くのサポートを頂き
ました協同組合 福岡卸センターの皆様へ厚く御礼申し上げま
す。

 今回は貴重なスペースを頂き、本当にありがとうございます。今後ともよろしくお願い致します。