『反応という名の個性』

㈱アルシュ 坂田祥子
Sakata Sachiko
 世の中には、実にさまざまな人がいます。考え方や感じ方の幅は広く、「そう来たか!」「そんな見方もあるのね」と感心させられることが多々あります。

 そして、人それぞれだなあと感じる場面の中でも、特に面白いのが“反応の仕方”の違いです。物事に動じない人もいれば、日々の小さな出来事に敏感に反応する人もいます。

 私はかなりのマイペース型。よほどのことがない限り、感情の波が立つことはありません。
 そのため、「リアクションが薄い」「もう少し驚いてみたら?」と家族や友人に言われることもしょっちゅうです。でも、自分ではそれが自然なので、あまり気にしていません。

 一方、夫はその対極のタイプ。些細な出来事にも、実に見事な反応を見せてくれます。
 廊下で鉢合わせしただけで、でんぐり返る勢いで驚きますし、洗濯物を抱えて物干しから部屋に戻った瞬間などは、こちらが申し訳なくなるほどの飛び上がりぶりです。

 面白いのは、驚きの度合いが足踏みの回数でわかること。トトッと二回なら「ちょいびく」、ダダダッと三回なら「爆びく」。
 足踏みの速さと回数が、そのときの驚き度を如実に表しています。

 最速の三回を見ると、「ああ、悪かったねぇ」と思いながらも、笑いをこらえるのが大変です。「もう少し音を立てて歩いてよ」と夫は言いますが、四六時中ドスドス歩くのも疲れるので、お断りしています。

 それでも彼の心臓のためには、鈴でも鳴らしながら歩いたほうがいいのかもしれません。
 今日もまた、廊下の向こうから大きな足踏みが聞こえてきます。

追記:私と夫を入れ替えてお読みください。