マイオアシス
 先日、友人と会話をしていた時に心理学について教えて貰いました。プレゼントを頂いた時やご飯等を奢ってもらった時、親切にされた時等、「お返ししよう。」や「次は自分も親切にしよう。」と思ったことがあると思います。このような気持ちになることを「返報性の原理」と言います。この心理について紹介していきたいと思います。
 「返報性の原理」とは、先程も述べたように何かを受け取ったときに「お返し」をしたくなる心理効果のことで、親切にされたときは「今度は自分が親切にしたい。」嫌なことをされたら「仕返ししたい」という気持ちになる性向です。
 このような「相手に借りを返す」心理は4つに分類され、好意を見せれば相手も好意を見せてくれる「好意の返報性」、敵意を見せれば相手も敵意を見せる「敵意の返報性」、譲歩をすれば相手も譲歩をしてくれる「譲歩の返報性」、自己開示をすれば同じ程度の自己開示をしてくれる「自己開示の返報性」があります。
 日常生活やビジネスシーンにおいて「返報性の原理」はたくさん活用されており、InstagramやTwitter等で自分の投稿に「いいね!」をもらうと相手に「いいね!」を返す「いいね!返し」というのも「返報性の原理」が働いていると考えられます。ビジネスシーンでは試食や試着、営業の手土産等「無料で頂いているので、お返ししないと申し訳ない。」や「自分の為に長い時間接客していただいているので、購入しないといけない。」という心理にさせる狙いもあります。
 この「返報性の原理」を応用したテクニックもあり、本命の要求を通すために、過大な要求を提示し、相手に断られたら小さな要求(本命)に「譲歩」し、承諾を得る手法です。相手の譲歩に対して、自分も譲歩しなければという心理が働くもので、詐欺師等が高額商品を勧めた後、低額商品(本命)を勧めて購入させる事もあるようです。
 「返報性の原理」は要求を通したいとき等に役立ちますが、見返りを迫ったり、求めたりすると、相手に下心を感じ取られ、逆効果になってしまいます。又、相手の関係性に見合わないようなものや、求めていないものを送ってしまうと警戒されてしまいます。日常生活から他人に親切にしておくのは大切ですが、節度を守るのも大切かもしれません。
 子供の頃、親や教師に「良い行いをしたら、良い事が返ってきて、悪い行いをしたら、悪い事が返ってくる」と教えて貰いましたが、「返報性の原理」を知って少し理解したような気がしました。