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hirano-3 皆さんは「夏のフルーツ」と聞くと何を思い浮かべますか。すいか、さくらんぼ、桃・・などなど。最近、食育という言葉をよく耳にされると思いますが、野菜や果物の「旬」の時期を知らない人って意外と多いのです。例えばキウイフルーツっていつ収穫されるかご存知ですか?福岡県でも八女地方はキウイの大産地ですよね。最近の若い人は(私もそのつもりですが)坂口憲二さんや蛯原友里さんのテレビコマーシャルの影響で「夏」のイメージを植え付けられていますが実は「秋〜冬」に収穫される果物なのです。考えてみると輸入元はニュージランドなので日本と季節が真逆ですから向こうでは「秋〜冬」となるわけです。実際に私もこの年(30代後半)になるまで知りませんでした。

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 ぶどうなども自然の中で作られたぶどう(露地栽培)は「秋」が旬です。わたし的には9月以降、お彼岸あたりからのぶどうが味が濃縮してうま味が増すので美味しいと思います。しかし早いところで5月のゴールデンウィーク頃にはぶどうが百貨店に並び始めますよね。これって一体・・。トマトや苺もそうですが需要期に出荷できるように「加温栽培」をしているのです。ぶどうであれば1月頃の厳寒期からハウスに暖房を入れ、ぶどうの木に「春が来たぞー目を覚ませ〜」と芽を出させる事で収穫を早めることが出来ます。苺も本来は「春」の果物ですがクリスマスのケーキ需要に出荷する為に加温栽培をしています。人間ってすごいですよね。自然の法則を逆手にとって、自由に植物を操っているのですから。

 私は仕事柄、青果物の知識を得る為に「野菜ソムリエ」の資格を取得しました 。その中で感じたことは「私たちの体にとって一番重要な食べ物についての知識が乏しすぎる」事。昭和初期は食べる事は「生きること」であったはずが、平成の世の中では食べる事が「娯楽」になってきていると思います。もちろん平和な世の中であるが故の状態でしょうから一概に否定は致しません。でも自分の体や愛する家族の体にとって大事な「食」への関心が今のまま低い状態でいいのでしょうか。

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 今、私は岡山県倉敷市で業務の一旦として農業のお手伝いをさせて頂いています。40歳間近の男が、農業の大先輩達からまるで子供のように「こんなことも知らんのか」「よお大人になったもんじゃのぉ」と激励!?されています。無農薬・無化学肥料栽培の野菜の美味しい理由とは「自然の摂理」「生き物の本能」を知っていれば解ること。小学生の理科の授業で習う程度で解るのです。

 大きな戦争を経験し、平和な国となった日本です。私たちの子供、孫の時代も引き続き健康で豊かな国として栄えていく為にも今一度食べ物のありがたみを感じながら食事をされてみては如何でしょうか。