私が生まれ育った町、佐々町は長崎県の北部にあり、周辺を佐世保市に囲まれた人口約一万三千人の、のどかな所です。
高校野球がお好きな方は覚えてらっしゃるかもしれませんが、数年前に春の選抜高校野球大会で優勝した清峰高校がある町です。
町の中央を流れる佐々川では、2 月からは「シロウオ漁」、6 月からは「アユ釣り」が解禁となり、毎年春の風物詩となっています。河口沿いの遊歩道には沢山の桜の木が植えられており、春にはピンク色の花が咲き乱れ、一見の価値があると思います。
また、一年をとおして茶摘みや窯焚きといった体験や、ロードレース、地区対抗のソフトボール大会等のイベントがあります。その中でも私が一番印象深いのが、毎年10 月にある「小浦くんち」というお祭りです。
天狗の面を被った大人、通称「ハナタコ」と呼ばれる2 体の神様が地区を練り歩くんですが、その「ハナタコ」と目が合ったら最後、どこまでも追いかけてきます。授業中だろうとおかまいなし、相手が大人なので100%捕まります。その後、なぜか口に唐辛子を入れられて解放されるという子供にとってはまったく楽しめない祭りでした。今でも辛いものを食べると、あの時の記憶が甦りますが良い思い出です。
近年では西九州自動車道(佐々インターチェンジ)が開通したことにより、佐世保市内まで約10 分(以前は30 ~ 40 分程掛かってました)と交通のアクセスが良くなり、帰省する度に町が変わっていっているので、毎回帰省するのが楽しみです。